デザイナー志望必見!自分に合った就職先の見つけ方ガイド【就活生におすすめ!】

デザイン業界で就職先を探すとき、「どんな職種があるの?」「どんな会社で働けるの?」と悩みますよね。実はデザイナーと一口に言っても、職種の種類企業のタイプはさまざまです。また、就職先を見つける方法もいろいろあります。このガイドでは、デザイン業界の職種や企業分類を整理し、効果的な就職先の探し方選び方のポイントを解説します。カジュアルな語り口でまとめたので、リラックスして読み進めてくださいね。それではスタートです!

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デザイン職種のいろいろ(どんな仕事がある?)

まずはデザインに関わる主な職種を押さえましょう。グラフィックからWeb、ゲーム業界まで、多彩なデザイナー職種があります。それぞれの 仕事内容 を簡潔に紹介します。

  • グラフィックデザイナー
    ポスターや雑誌、新聞広告、チラシなど印刷物のデザイン全般を手がけるデザイナーです。企画段階からアイデア出しに関わる場合もあり、広告代理店や制作会社、メーカーの宣伝部(インハウス)などで働くのが一般的です。
  • エディトリアルデザイナー
    雑誌や書籍、カタログなどの編集物のレイアウトデザインを専門とするデザイナーです。見た目の美しさだけでなく、読者が読みやすいよう機能性にも配慮してデザインします。
  • パッケージデザイナー
    商品の箱や容器などパッケージ(包装)デザインを担当するデザイナーです。商品のコンセプトが魅力的に伝わる形を考え、消費者の目を引くデザインに落とし込みます。
  • DTPオペレーター
    印刷物のデータ制作・入稿を専門とするオペレーター職です。アートディレクターやデザイナーが作成したレイアウト案にもとづき、パソコン上でデータを調整・加工・修正して印刷用データを完成させる仕事です。いわばデザイナーと印刷現場をつなぐポジションで、正確さとソフト操作スキルが求められます。
  • Webデザイナー
    WebサイトやWebページのビジュアルデザインを行うデザイナーです。紙媒体のデザイナーとの違いは、デザインデータを作った後にHTML/CSSなどで実際にWeb上に表示させる実装作業が発生する点です。会社によってはコーダーやフロントエンジニアなど、コーディング専任者と分業するケースもあります。
  • UIデザイナー
    User Interface(ユーザーが直接触れる画面部分)を設計する専門職です。アプリやWebサイト等において、ユーザーが操作しやすく快適に感じる画面デザインを実現するのが仕事です 。ボタン配置や画面遷移など、使い勝手に直結する部分をデザインします。
  • UXデザイナー
    User Experience(ユーザー体験全体)を設計する専門職です。UIデザイナーが画面の見た目や操作性に注力するのに対し、UXデザイナーはプロダクトやサービスを利用したときユーザーが「楽しい」「心地良い」と感じる体験そのものをデザインします。リサーチやユーザーテストを通じて、体験価値を高める役割です。
  • フロントエンドエンジニア
    Webやアプリの画面部分の実装を担当するエンジニアです。UIデザイナーのデザインをもとに、HTML/CSS、JavaScriptなどで動くページを構築します。デザイナー職ではありませんが、Webデザインとセットで募集されることも多く、デザイン意図を汲んで再現する力が求められます。
  • ゲームUIデザイナー
    ゲーム開発においてユーザーインターフェースのデザインを担当します。ゲーム画面のメニューやボタン配置、ステータス表示など、プレイヤーの操作画面を設計・デザインする仕事です。世界観を損なわずに視認性や操作性を確保するバランス感覚が重要です(ゲーム業界では他にキャラクターデザイナーや背景デザイナー等も存在します)。
  • BXデザイナー(ブランドデザイナー)
    Brand Experience(ブランド体験)をデザインする専門家です。ユーザーがブランドに触れたときに受ける印象や感じ方をトータルに設計する役割で、視覚デザインだけでなくユーザー心理や行動への深い理解が求められます。企業のブランディング部門や事業戦略に関わり、CIやVI(ビジュアル・アイデンティティ)の構築から体験まで手がけます。

上記以外にも、イラストレーター(イラスト制作に特化)やプロダクトデザイナー(製品の工業デザイン)、空間デザイナー(インテリアや展示会ブースのデザイン)など、デザインの領域は幅広いです。それぞれ求められるスキルや活躍する業界が異なります。自分の興味や得意分野に近い職種が何か、まずはざっくり把握してみましょう。

就職先となる企業の種類(どんな会社で働ける?)

デザイナーの就職先は、大きく3つの企業分類に分けられます。以下の図にまとめたように、「事業会社(インハウスデザイン)」「制作会社(デザイン事務所)」「広告代理店」に分類できます。

それぞれの特徴を簡単に見てみましょう。

  • 事業会社(インハウスデザイナー)
    一般企業の中のデザイナーとして働くケースです。自社の商品やサービスに関わるデザイン業務が中心となり、基本的に社外クライアントの仕事はしません。自社ブランドに一貫して携われるため、「一つのことをじっくり極めたい人」に向いています。その反面、扱う領域が限定されるので、他社の多様な案件に触れる機会は少なめです。
  • 制作会社・デザイン事務所
    クライアントから依頼を受けてデザイン制作を行う会社です。様々なクライアントの案件を経験できるのが魅力で、広告・Web・パッケージなど幅広いプロジェクトに関わるチャンスがあります。とにかく実践を積んで成長したいストイックな人に向いており、多様な案件を通じてスキルアップできる環境です。一方で常に複数案件の進行があるため忙しいことも多く、締切前は残業…なんてことも珍しくありません。
  • 広告代理店
    広告やプロモーションの企画・提案を行う会社です。広告主(クライアント)と制作会社の仲介役となり、クライアントの要望をヒアリングして戦略を立て、制作会社に発注するのが主な業務です。大手ナショナルクライアントの大規模案件に携われる醍醐味がありますが、デザインそのものを自社内で完結しない場合も多いです。クリエイティブ職としてはアートディレクターやプランナー職が中心で、新人デザイナーがいきなり採用されるケースは多くありません(代理店のデザイナー部署を「インハウスデザイナー」として募集する場合もあります)。企画提案やプロジェクトマネジメントが得意な人向きと言えるでしょう。

それぞれ一長一短がありますが、自分が「どういう働き方をしたいか」で合う環境は変わってきます。例えば、「一社のブランドに深く関わりたい」なら事業会社、「多種多様なデザイン経験を積みたい」なら制作会社、「大規模プロモーションを動かしたい」なら代理店、といった具合です。実際には上記を組み合わせたような企業(制作会社だけど直取引で代理店機能も持つ等)もあるので、あくまで大まかな分類として参考にしてください。

デザイン業界の就職先を見つける7つの方法

職種と働く場が分かったところで、次は具体的な就職先の探し方を解説します。学校の求人票を見るだけでなく、自分から情報収集することで視野がグッと広がりますよ。ここでは私がオススメしている方法を7つ紹介します。それぞれ実践して、気になる企業のリストアップに役立てましょう!

1. 就活サイトを活用する

就職活動では定番の求人サイトを使ったリサーチです。特に新卒採用の場合は、大手就活サイトに登録して情報収集するのが第一歩でしょう。デザイナー職向けの求人は、総合型サイトクリエイティブ業界特化サイトの両方に掲載されています。それぞれの特徴を押さえておきましょう。

総合就活サイト

業界問わず幅広い求人を扱うサイトです。例えば「マイナビ」「リクナビ」「ONE CAREER」「キャリタス就活」などが挙げられます。こうした大手サイトには、電通・博報堂グループ企業から印刷会社までビジネス寄りのクリエイティブ職求人が網羅されています。美大生だけでなく一般大学出身でクリエイティブ職を目指す人にも有用です。

クリエイティブ業界特化の求人サイト

デザインやアート分野に絞った求人情報サイトも多数あります。以下にいくつかピックアップしておきます。

  • ViViViT(ビビビット)
    ポートフォリオマッチング型の就活サービス。制作会社からインハウス、ゲーム業界まで幅広いクリエイティブ求人を掲載。自分の作品集をアップすると企業からスカウトが来る仕組みもあり、デザイナーを目指す学生には特におすすめです。
    https://www.vivivit.com/
  • JOB by 美術手帖
    美術出版社『美術手帖』が運営するアート・デザイン専門の求人サイト。有名デザイン事務所を含む小規模プロダクションの求人が多め。また、各社1~2名の中途採用募集が中心ですので、やる気と実力のある学生はチェックしましょう。
    https://job.bijutsutecho.com/
  • デザインのお仕事
    デザイン情報サイトJDNが運営する求人サイト。グラフィック、プロダクト、建築、アート、Web、エンタメなどあらゆるデザイン職種の求人をバランスよく掲載しています。中小のデザイン事務所から事業会社のデザイナーまで幅広く、こちらも中途向け求人が多い傾向です。
    https://jobs.japandesign.ne.jp/
  • CINRA(シンラ)
    クリエイティブメディア「CINRA」が手がける求人サービス。デザイン事務所や制作会社の求人が多数掲載され、正社員だけでなく業務委託・インターン募集も見つかります。
    https://job.cinra.net/
  • MOREWORKS
    Web・UI/UXに強いクリエイター求人サイト。スタートアップやIT企業のデザイナー求人も多く、モダンなWeb制作案件に携わりたい人向けです。
    https://www.moreworks.jp/
  • RAKU-JOB(ラクジョブ)
    ゲーム・アニメ業界に特化したクリエイター求人サイト。2DCGデザイナーやイラストレーターなど、オタクカルチャー系のデザイン職求人が豊富です。
    https://raku-job.jp/
  • 美大芸大就活ナビ
    美大・芸大生向けの就職情報サイト。デザイン業界だけでなく、アート業界やメーカー、IT企業などの求人も扱う。ポートフォリオやエントリーシートの作成支援、企業とのマッチング機能が特徴。合同説明会やワークショップも開催され、美大・芸大生の就職活動をサポートします。
    https://bidai-geidai.jp/
  • massnavi(マスナビ)
    広告・クリエイティブ業界に特化した就職情報サイト。広告代理店やデザイン会社などの求人情報を掲載し、インターンシップやセミナーも充実している。履歴書やポートフォリオの作成アドバイスがあり、業界研究に役立つインタビュー記事も掲載。広告・デザイン業界を目指す学生におすすめです。
    https://www.massnavi.com/
  • Wantedly
    企業の「中の人」が発信するカジュアルな求人プラットフォーム。スタートアップ企業やデザインファームの募集も多数あり、「まずは話を聞いてみたい」というエントリーができるのが特徴です。会社のミッションや雰囲気重視で探したい人に向いています。
    https://www.wantedly.com/

こうしたサイトで気になる求人を見つけたら、その企業名や仕事内容のキーワードを手がかりに深掘りしましょう。サイト上の情報だけで判断せず、後述する「企業研究」のステップで公式サイトやSNSもチェックすると◎です。求人票から得られるヒント(求めるスキルや使用ソフトなど)も、自分の準備すべきことを知る手がかりになります。

2. 学校の就職実績を参考にする

デザイン系の大学や専門学校に通っているなら、学校の就職実績は貴重な情報源です。他校の実績も含めて公開資料を調べると、「こんな会社に先輩が就職しているんだ!」と視野が広がります。

美術大学やデザイン専門学校の多くは、公式サイトや大学案内で卒業生の就職先一覧を公開しています。例えば、多摩美術大学、東京藝術大学、武蔵野美術大学といった有名美大の就職実績を見ると、毎年どんな企業にデザイナー職で入っているかが分かります。制作プロダクションの名前や大手企業のインハウスデザイナー採用例など、「こんな会社があったのか」と発見があるでしょう。

自分の出身校以外でも、同じ業界志望の学生が多い学校の実績はとても参考になります。「他校にこんな就職先が載っていたけどどんな会社だろう?」と気になったら、その企業を調べてみましょう。思わぬ優良デザイン会社を知るきっかけになります。

知らない土地のデザイン会社を調べる際は、その地域にあるデザイン専攻のある学校の就職実績を確認するのが効果的です。学校の卒業生が就職した企業を調べることで、ローカルのデザイン事務所を見つけやすくなります。

3. 好きな作品から会社を探す

あなたが「このデザイン好きだなあ」と思う作品があれば、それを手がけた会社やデザイナーを調べてみるのも有効です。いわば作品から逆引きで就職先候補を見つける方法です。

例えば、街中で見かけたポスターやパッケージ、Webで見たオシャレなサイト、受賞作品集で見たグラフィック…。その作品のどこかに制作者のクレジットや会社名が載っていないか確認してみましょう。載っていなければ、作品名やイベント名で検索すれば制作発表のニュースや雑誌記事に行き当たることもあります。そうして「○○のデザインは△△社が制作」と分かれば、その△△社があなたの目指すべき就職先リストに加わります。

また、ネット上のデザイン作品投稿サイトギャラリーサイトを活用する手もあります。

  • Pinterest(ピンタレスト)
    言わずと知れた、画像や動画を収集・共有できるSNS。インスピレーション集めに最適で、「ポスター」「Packaging Design」「店舗サイン デザイン」などキーワード検索すれば関連する画像が大量に出てきます。そこから出典サイトに飛べば制作会社名が書いてあるケースもあります。まずは幅広くデザインの参考画像を集める場として活用すると良いでしょう。
    https://jp.pinterest.com/
  • WebDesignClip
    優れたデザインのWebサイトを厳選して紹介するギャラリーサイトです。国内外の洗練されたWebデザインがカテゴリー別に整理されており、デザインの参考として活用されています。このサイトには「デザイン事務所・制作会社」というカテゴリーがあり、デザイン会社の公式サイトが一覧で掲載されています。これを利用すれば、求人サイトでは見つけにくい企業を効率的に探せます。
    https://webdesignclip.com/
  • SANKOU!
    Webデザインのギャラリーサイトで、優れたWebサイトをカテゴリ別に紹介しています。クレジットが記載されているものがあり、制作会社を見るけることができます。また、「デザイン・創作・撮影」カテゴリがあり、クリエイティブ会社の公式サイトを一覧で確認できるのが特徴です。このカテゴリを活用すれば、求人サイトでは見つけにくいデザイン会社を直接探せます。他にも、「採用サイト・採用ページ」カテゴリーがあるので、業種問わず「この会社素敵だな」っていうイメージで会社を探すことができます。就活生にとって、有益な情報収集ツールになります。
    https://sankoudesign.com/
  • Behance(ビハンス)
    Adobeが運営する世界最大級のクリエイティブネットワークで、クリエイターの作品ポートフォリオが閲覧できます。ロゴ一つとっても世界中のデザイナーの事例が見られ、作品ページに制作者のプロフィール(所属スタジオ等)も載っています。
    https://www.behance.net/
  • Dribbble(ドリブブル)
    主にUIデザインやイラストなどのビジュアルを共有するコミュニティ。こちらも世界中のデザイナーが作品を投稿しており、気に入った作品からその人の所属(フリーランスか企業デザイナーか)が分かることがあります。
    https://dribbble.com/

こうしたサイトでお気に入りの作品を見つけたら、「この作品を作った会社はどこだろう?」と掘り下げてみてください。その会社の他の仕事も見てみると、自分の好みに合うデザインばかり手がけていたりして「ぜひここに入りたい!」という目標が見えてくるかもしれません。

4. Googleマップで会社を探す

ちょっと意外な方法ですが、Googleマップでデザイン会社を探す手もあります。地図上でキーワード検索をすると、その地域にあるデザイン関連会社がピックアップされるのです。特に働きたいエリアが決まっている場合は有効ですよ。

検索のコツはいくつかありますので、下記を参考にしてください。

  • 地名+「デザイン会社」で検索
    例えば、「渋谷 デザイン事務所」「大阪 デザイン会社」などと検索します。該当エリアのデザイン会社がマップ上にプロットされます。
  • 職種名で検索
    例えば、「グラフィックデザイナー」「Webデザイナー」などと検索します。その職種をキーワードに含む会社がヒットします。「採用募集ページがヒットする→その会社が地図に表示される」ケースもあります。
  • 業態・業界で検索
    例えば、「広告 制作会社」「クリエイティブ エージェンシー」「ブランディング デザイン」など業界ワードで探すと、それを掲げている会社が見つかります。
  • 有名企業周辺を探す
    大手広告代理店や著名企業の近くには、制作プロダクションが集まりやすい傾向があります。これは、取引先と近い方が急な打ち合わせや資料の受け渡しに便利だからです。この特性を活かし、大手広告代理店や有名企業が多いエリアの地図を拡大し、「デザイン」と検索すると、関連する制作会社が表示されることがあります。求人サイトでは見つけにくいデザイン会社を効率的に探せる方法の一つなので、デザイン業界を目指す就活生はぜひ活用してみてください。

地図から探すメリットは、「こんなところにデザイン会社が!」という穴場発見があることです。自宅から通いやすい場所で検索してみるのも良いですね。ただし出てきた会社名だけでは詳しい情報は分からないので、見つけた社名をGoogle検索して公式サイトや求人情報をチェックしましょう。

5. 憧れのデザイナーのキャリアから探す

「この人みたいなデザイナーになりたい!」という憧れのデザイナーやクリエイターはいませんか? その人の経歴を辿ってみると、就職先選びのヒントが得られます。憧れの人が新卒で入社した会社や、過去に転職した会社は、あなたにとっても目指す価値のある職場かもしれません。

例えば、有名クリエイティブディレクターの佐藤可士和さん。多摩美術大学を卒業後、憧れていたアートディレクター大貫卓也氏が在籍する博報堂に入社し、その後2000年に独立してクリエイティブスタジオ「SAMURAI」を設立しています。同じくグラフィックデザイナーの佐藤卓さんも、大学院修了後に電通へ入社し、3年と少しで退職して自身の事務所TSDO(旧:佐藤卓デザイン事務所)を設立しています。このように大手広告代理店で経験を積んで独立というキャリアは一つの王道パターンです。

他にも、有名デザイン事務所の創業者が昔どこで働いていたかなど調べると、「最初は○○デザインに新卒入社→○年後に△△社へ転職→独立」といったストーリーが見えてきます。転職市場で活躍する先輩デザイナーを知ることで、「まずは〇〇社で経験を積もう」「△△社に行けば憧れの◻︎◻︎さんの下で学べるかも」など、自分のキャリアプランのヒントになります。

調査方法としては、憧れの人のプロフィールやインタビュー記事を読んだり、Wikipediaに載っていれば「経歴」欄を見たりして職歴を追ったりしてみましょう。SNSで「◻︎◻︎さん 経歴」など検索しても情報が出てくることがあります。ただしあまり深追いしすぎてストーカーにならないよう注意してくださいね…(笑)。

6. 書籍から探す

就職活動では書籍も侮れません。特にデザイン業界では、年鑑や作品集が求人サイト以上に企業情報の宝庫になっていることがあります。

以下のような書籍は要チェック!

MdN デザイナーズファイル
現役トップクリエイターから新進気鋭まで毎年約250組のデザイナーを作品付きで紹介する年鑑です。各デザイナーの所属(会社名)やプロフィールも掲載されており、「こんなデザインするのはこの会社か!」と業界地図が見えてきます。

ジャパンクリエイターズ
国内クリエイターを網羅した年鑑本。グラフィック・イラスト・写真・映像など幅広いジャンルのクリエイター名鑑で、巻末に企業名索引がある場合も。気になるクリエイターの所属企業を調べるのに役立ちます。ただし、フリーランスが多めな印象です。

デジタルデザイン年鑑
Webやモーショングラフィックスなどデジタル領域の優れた作品年鑑。制作会社やスタッフ名がクレジットされているので、先端Web制作会社や動画制作会社を探すのに使えます。

Web制作会社年鑑
国内の主要Webプロダクションを一覧できる年鑑。会社ごとの代表作や得意分野、連絡先が載っているので、Web業界志望者には心強い一冊です。

ADC(ART DIRECTION JAPAN)年鑑
東京アートディレクターズクラブ年鑑。広告・グラフィックの最高峰作品が掲載され、各作品ページに制作者として広告代理店名や制作会社名、アートディレクター名が明記されています。賞歴からトップクリエイターの所属を知ることができます。(ADCは「九州ADC」や「広島ADC」、「札幌ADC」などもあります。)

Graphic Design in Japan
日本グラフィックデザイナー協会の年鑑(JAGDA)。会員である有名デザイナーや制作会社の最新作品が網羅されており、こちらもクレジットから企業名を把握できます。

コピー年鑑
東京コピーライターズクラブ(TCC)年鑑など、コピー・CMの年鑑もあります。グラフィック作品とセットで制作会社名が掲載されていることが多いので、広告系志望なら目を通して損はありません。

他にも、ブランディング事例集やロゴ集、各種デザイン誌の増刊「◯◯年のデザインベスト○○」なども企業リサーチに役立ちます。そうした本の巻末や奥付に載っている制作会社や制作スタッフ欄をぜひチェックしましょう。「(制作)○○制作会社 △△太郎・◇◇花子」などと書いてあれば、その○○制作会社が狙い目です。

また、就活向けのハウツー本もあります。例えば『クリ活2 クリエイターの就活本』(マスナビBOOKS)は現役クリエイターたちの就活体験談や企業一覧が載っており、業界研究に役立ちます。書店で見つけたら読んでみると良いでしょう。

クリ活2 クリエイターの就活本

アートディレクション・デザイン編
以下、amazonのサイトより引用(アートディレクターやデザイナーを目指す学生必見! あの人気クリエイターの学生時代に迫る!アートディレクション・デザイン編には、サムライ佐藤可士和さんやonehappy小杉幸一さんに加えて、「最も数多くのクリエイターを経験している人」として、お笑い芸人ロバート・秋山竜次さんのインタビューも掲載!)

デジタルクリエイティブ編
以下、amazonのサイトより引用(AI・ロボット・宇宙・メディアアートなどテクノロジーを、クリエイティブに活かしたい学生必見!デジタルクリエイティブ編には、世界で活躍しているレイ・イナモトさんやライゾマティクス真鍋大度さん、BASSDRUM清水幹太さんなどのインタビューを掲載!)

プランニング・コピーライティング編
以下、amazonのサイトより引用(コピーライター・プランナー・CMディレクター・映画監督・社会課題・商店街活性化・エンタメコンテンツ・ビジネス・新しいスポーツといろんなことに興味のある人必見!連の佐々木宏さんや電通の東畑幸多さん、GO三浦崇宏さん、CHOCOLATE栗林和明さん、アルカ辻愛沙子さんなどの人気クリエイターのインタビューを掲載。)

7. SNSから探す

最後に、SNS(ソーシャルメディア)を活用する方法です。XやInstagram、FacebookやThreadsなどで、デザイン業界の情報収集ができます。

制作会社によってはTwitterで新作発表や採用情報を発信しています。Instagramにデザイン事例を載せている会社もあります。公式アカウントをフォローすればタイムライン上で最新情報を得られるので便利です。特に採用告知は見逃しやすいので、SNSで「デザイナー募集」の投稿をしていないか要確認です。

採用サイトのアカウントをフォローしておくのもオススメです。フォローしておくと、自ら採用情報をキャッチアップしなくても、採用情報が自動的に入ってきますので便利です。

SNS経由で直接アプローチする方法もあります。XでDMを開放している採用担当者がいる場合も。ただ、いきなり個人に連絡するのはハードルが高いので、まずは情報収集ツールとしてSNSを位置づけるのが良いでしょう。業界の有名人や気になる会社のアカウントをフォローしておくと、業界動向やイベント情報も入ってきて一石二鳥です。

就職したい会社が見つかったら、情報収集もしておきましょう。一番手軽なのは、会社名で検索してみることです。実は「◯◯株式会社 デザイナー」で検索すると、その会社のデザイナー社員が発信しているSNS投稿がヒットすることがあります。社員の方が仕事や社内の様子を発信していれば、社名を出している場合も多いです。その投稿から社風を感じ取ったり、どんなプロジェクトをやっているか垣間見えたりします。ただし、たまたま見つけた一人の発信内容だけで会社の全てを判断しないよう注意しましょう。あくまで参考程度に。他の情報源と合わせて多面的に捉えるのが大事です。

就職先を選ぶポイントと企業研究のコツ

様々な手段で「気になる会社」をリストアップできたら、次はどこを受けるか絞り込むフェーズです。闇雲に応募するのではなく、自分に合った就職先を見極めるためのポイントを押さえておきましょう。

意識しておきたい3つの視点

「自分がやりたいこと」をやらせてくれそうな会社を選ぶ

あなたが「こんなデザインがしたい!」「将来○○の分野を極めたい!」という目標があるなら、それが実現できるフィールドがある会社かどうかを重視しましょう。会社によってできること・できないことはある程度決まっているので、自分のやりたい仕事ができる場かどうか事前によく調べることが大切です。

「自分の出来ること・大事にしていること」を必要としてくれる会社を選ぶ

あなたが得意なスキルや大切にしたい価値観(例: イラストが得意、タイポグラフィにこだわりたい、社会課題をデザインで解決したい 等)を活かせる会社かどうかです。自分の強みや信念が発揮できる環境でこそ、モチベーション高く働けます。

譲れない条件(勤務地・給与・勤務形態など)の軸は一つに絞る

「年収も勤務地もやりがいも全部妥協できない!」では選択肢が狭まってしまいます。絶対に譲れない条件は自分の中で一つに定め、それ以外は柔軟に考えた方が結果的に良い出会いがあります。

企業研究をする際のポイント

次に、具体的に企業研究をする際に見るべきポイントを整理します。気になる会社ごとに、以下の点をチェックすると全体像が掴めます。

  • 業態
    それは事業会社(インハウス)なのか、制作会社(プロダクション)なのか、広告代理店なのか、といった分類を確認しましょう。同じデザイナーでも業態によって働き方が異なるため、自分が望むスタイルか確認しましょう(前述の企業タイプ参照)。
  • 事業内容
    その会社は具体的に何を提供しているのか。クライアントワーク中心ならどんなサービスを提供している制作会社なのか、自社事業ならどういったプロダクトやメディアを運営しているのか。企業サイトの「事業内容」や「サービス紹介」を読み、興味の持てる分野か見ます。
  • クライアント
    制作会社や代理店の場合、主要クライアント(取引先)をチェックしましょう。著名企業や有名ブランドの仕事が多いのか、地元企業相手が多いのか、業界特化型かなど、その会社のカラーが見えます。自分が携わりたいブランドや業界であればモチベーションアップですね。
  • 作品実績
    公開されている過去の制作実績やポートフォリオを確認しましょう。デザインテイストが自分の好みと合うか、レベルが高いと感じるか。公式サイトに実績が載っていればじっくり見て、なければ会社名で画像検索してみるのも手です。
  • 受賞歴
    クリエイティブ業界では、デザイン賞の受賞歴が一つの指標になります。会社やデザイナーが賞を取っていると、クリエイティブの実力が高いことの証明にもなりますよね。ただ、世の中には無名でも素晴らしい仕事をしている会社がたくさんあります。なので、受賞歴は「あればプラス」くらいの感覚でOK。絶対に必要なものではなく、あくまで参考程度に考えるのがいいでしょう。もし「自分もデザイン賞を取りたい!」と思うなら、コンスタントに受賞している会社に入るのも一つの手。そういう環境に身を置けば、受賞に向けたノウハウが学べて、チャンスも広がります。
  • 従業員規模
    社員数も要チェックポイントです。数名〜十数名の少数精鋭スタジオなのか、100人以上の大所帯なのかで、若手デザイナーに求められる役割も変わります。小さい所では少人数で何でもこなす経験が積め、大きい所では組織的に学べる代わりに担当領域が絞られることもあります。
  • 社風・理念
    会社のビジョンや雰囲気も大事です。公式サイトの「企業理念」や「ミッション」ページ、代表メッセージなどを読んで共感できるか。また社員インタビュー記事やSNS発信から伝わる空気感が自分に合いそうか。「風通しの良さそうなフラットな社風だな」「クリエイティブよりビジネス優先っぽいかな」など感じ取ってみましょう。

以上のポイントを総合して、「自分がここで働く姿」をイメージしてみてください。少しでも「ん?」と違和感があれば無理に志望せず、本当に納得できる会社を選ぶのが長い目で見て幸せです。

企業研究の参考サイト

企業の公式サイト以外にも、社員口コミサイトの「OpenWork」や「就活会議」などで内部の声を調べたり、Wantedlyのストーリー記事で社風を掴んだりする方法もあります。デザイン業界ならではの情報源として、業界誌『宣伝会議』やWebメディアのアドタイ(AdverTimes)で企業名で検索するとインタビューやニュースがヒットすることも。またVIVIVITが運営する「はたらくビビビット」など就活生向け記事にも企業研究のコツが載っているので参考になります。あらゆる角度から情報を集めて、自分にフィットする職場を見極めましょう。

さいごに

最後に一言。デザイン業界の就職活動は大変な部分もありますが、自分の好きなことを仕事にできるワクワク感があります。ぜひ色々なアプローチでアンテナを広げて、「ここだ!」と思える就職先を見つけてください。情熱を持って準備すれば、きっと道は拓けます。健闘を祈ります!

この記事を書いた人
Experience Designer

大分県出身|アートディレクター兼デザイナー|デザインの先生|デザイナー歴18年|先生歴10年|✱2024年現在
学生〜プロ、経営者〜企業をデザインの力でスケダチ|外部デザイン顧問|デザインなどの情報を発信する「姫野家クリエイティブノート」を運営|広告賞多数受賞

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